シーズーのニキビダニ症、毛包虫症、アカラス
シーズーは、皮脂の分泌量が多い脂漏体質である事が多く、加齢によるホルモンバランスの変化、アレルギー疾患、脂肪分の多い食事の摂取などが影響して急に皮脂が多くなる場合もあります。
皮脂の分泌量が多くなると、体がベトベトしたり、体臭が強くなる事が多く、皮膚の常在菌や寄生虫の栄養源となるため、細菌性皮膚炎や寄生虫性皮膚炎などの皮膚トラブルを起こしやすくなります。
シーズーの皮膚病でなかなか治らないものに、ニキビダニ症があります。
これは、皮脂の過剰繁殖によって、毛穴の毛包部に生息する微細なニキビダニが過剰に繁殖するもので、ニキビダニが出す分泌液や糞などが毛穴に多く溜まり、毛穴の詰まりや炎症が起こるようになるものです。
ニキビダニは、犬の他にも、人や猫、ハムスターやうさぎなど、哺乳類の大半の毛穴に存在していると言われており、決して珍しいものではありません。
健康な犬の毛穴にも存在していますが、皮脂の過剰分泌などから、このニキビダニが過剰繁殖を起こすと、皮膚に異常が生じるようになります。
ニキビダニ症は、強い痒みが生じる特徴があり、何度掻き毟っても毛穴に生息するニキビダニを取り払う事はできませんので、やがて皮膚が傷付いて、細菌などの二次感染を起こすようになります。
そのため、黄色い膿を含んだ傷やかさぶたができる事もあり、被毛も抜け落ちて、皮膚がどんどん傷付いていきます。
激しい痒みから、夜中も落ち着いて眠れないため、犬にとっては強いストレスとなります。
そのため、イライラして怒りっぽくなったり、元気を無くしてしまう場合もあります。